君のための嘘
「美しいテーブルセッティングをすれば、料理も美味しく感じますからね?ここの料理はお店で食べた方が美味しいんですよ 今日は届けてもらったので、少し味が落ちていると思います」


ワイングラスを掲げてウインクされて、夏帆の目が泳ぐ。


参ったな……慣れていないから今にも心臓がバクバクして口から飛び出て来そう……。


「緊張しているんですか?ワインを飲んでください シャブリ グラン クリュエ クロ2007 辛口ですが、このカキの料理と魚介類の相性が抜群なんですよ」


そう言うとラルフさんは一口ワインを口にした。


「い、いただきます……」


ラルフさんに見習い、ワインを口に持っていく。


ワインに詳しそう……。


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