君のための嘘
リビングに入ると、ラルフは口を開いた。


「夏帆ちゃん、ちょっと話さないか?」


ラルフに言われた夏帆はソファに座った。


「気づいたよね?僕と美由紀の関係」


夏帆は息を吸い込んだ。


「もう1年続いているんだ」


夏帆に衝撃的な発言を落とした。


なぜこんな事を言うのだろうかと、夏帆の顔が歪む。


「だって……旦那様と知り合いで……そんなのおかしい!」


何か言わなければと、考えた言葉。


「もちろん、侑弥と安奈ちゃんから彼女を取ろうとは思っていない」


「……じゃあ、どうして……?」


「止めなければと思いながら、ずるずると関係を続けてしまっているんだ……」

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