はるぞら。
一言で表せば。
…うわぁ。
洗面所の鏡に映った私の顔は、酷い有り様だった。
目とか鼻から色々汁が出て、口の端から血が出てるのは分かってたんだけど唇からの出血量が凄い。
グーパンチされた時に犬歯でえぐれたなこれ。
あと顎の周りがだえきで汚ぇ。
ごしごし。
何度か見る顔だけど、こればっかりは慣れない。慣れたくないけどさ。
まあ洗えば綺麗になるでしょう。
ってことで水でバシャバシャ洗顔。朝一回洗ったんだけどね。
うわ、染みた。
仕上げにタオルで顔を拭けば、ほーら、
「…」
なんということでしょう。
血と涙と汗(+αでだえき)まみれだった顔が、こんなにも沢山の赤、そして青で彩られた頬があらわになりました。
「うーん」
どうしようかこの痣。自分で言うのも何だが、凄まじいぞ。
何かもう、色とりどりすぎる。
顔面芸術?
芸術は爆発すぎるよ。
あー、にんしきしたら足もお腹も痛くなってきた。
走るのは無理そう。
辛うじて幸いなのは、(あ、漢字がむじゅんしてる。面白い)目がはれたりしてないとこかな。
何故ならば涙をぬぐうひまもなくお母さんの拳が向けられてきたからです。
あっはっは。
いやー、笑えない。
さて、どうしようか。
今日は日曜日。
お外はぽかぽか、とても良い天気です。
そして今日はお父さんがいません。何故なら昨日から出ちょうだからです。
つまり、この家には私と般若げふんごふんお母さんしかいません。
もっと言えば、こんな二人きりなんて状況で丸一日過ごす勇気は私にはない。
あったら何処ぞの魔王でも倒しにいってるよ。
れっつ、そうだ、お外に行こう。