セロリは嫌い
「始めまして。あやかです!」

合コンは苦手。

だって、会った瞬間にやれる相手を見つけたのだから、
だらだら話す必要はないと思うの。

きっと彼も気づいている。
私がやれる女だって。

30分位笑顔を貼り付け、興味のない話に相槌をうち、トイレにたつ。
トイレから出れば、彼がそこにいる。

「たかとくん!どうしたの〜?」

酔った勢い風に彼の腕に手をかけると、抱きしめられた。

彼の手が背中に回ったら、体がピクンとはねる。

「感じやすいの?」

一瞬だけ目を合わせてすぐそらす。

「知らない…」

そう答えると、背中の手が脇にくるから思わず声が出そうになる。

「抜けようか。」

たかとの一言で内心ガッツポーズだけど、
胸に顔をうめたまま、恥ずかしそうにそっとうなずいた。
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