君の、瞳に。【短編】
「…鈴ぅ」
「はいはい」
よしよしと頭を撫でられる。
いつもなら、子供扱いするな!とムカつく所だが、今日はいい。
「……てか鈴、かえ返してよ」
その声に、あっくんがいたことを思い出す。
一瞬……いや、数分。あっくんをいるのをすっかり忘れてた。
「……確かに、不思議少年だわな」
「え?」
ポツリと呟いた鈴の言葉に、あたしは首を傾げる。
「…不思議少年?」
あっくんも意味が分からなかったのか、あたしと同様に首を傾げて、そう言った。
「……かえが、嵐のこと“不思議少年”って言ってたから」
「へぇ、そうなんだ」
普通に会話をする二人の横で、あたしは口をポカンと開けてしまう。
…え。あ、嵐ぃ!?