3days with you.
昨日は長く長く感じた通学路。
今日はなんでこんなに
短く感じるんだろう。
と、言うか
あたしはこの2日間
気になったことがある。
「あんた、本当は見えてんじゃないの?」
壁にも最初ほどぶつからないし
小さな段差でつまづいたりするのも
あまりない。
「はぁ?」
と、間抜けな声を出した高梨くん。
今さら「実は、だてメでしたー!」
なんて落ちだったらあたしは
発狂しますよ。
「いや、わりと見えてないよ」
「じゃあ、これはー?」
そう言いながら、あたしは
人差し指と中指を立てる。
「お前、なめてんだろ。2本。」
「やっぱ見えてんじゃん」
「それくらい見えるわ!
大体なぁ、ぶつかった壁とか段差とか
一度つまずいたりしたら、次つまずかないように気をつけるだろ!!」
あたしは目が見えてても
一度つまずいた場所なんて
一回一回覚えてられない…。
「そ、そうなんだ」
「うん、バカにすんな」