会いたい君へ
階段を昇り部屋に入る。

なんか…普通の部屋だった。

でもキレイな部屋。
ゴミがない。

コウキはキレイ好きで神経質な所がある。

部屋はコウキそのものだった。

あたしの部屋の方が汚いのがちょっとショック。

絨毯に座ると粘着のコロコロを出して掃除を始めた。

「少しのゴミでも落ち着かなくてな」

どれだけ神経質なの?

ラックの中にはマンガ本や雑誌があって、サッカーの雑誌もあった。

ヤクザになってもサッカーは好きなんだね…。

大好きなサッカーができなくなった時、コウキはどんな思いだったんだろう。

辛かったよね。

あの時、怪我をしていなかったらコウキはどんな人になってたのかな。
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