愛しき人
「じゃっ、早速。片瀬ー。みんなのコーヒー入れてきて。」

『ハイ。』

・・・・給湯室・・・・・

『何で、いきなり初めてのお仕事がコーヒー入れることなのかしら。
まったく、あんなに大変な研修を受けたのに・・・・』

「片瀬！そんな顔で入れたコーヒーはまずい。やり直せ！！」

『えっ？？』

「お前は、いつも同じことを何度も聞いてくるな。それは癖か？癖なら早く直せ？それとも、理解能力が不足しているのか？」

『そんな、ことはありません。課長が変なことを言うからですよ。』

「何が変なこと？？当たり前のことを言ったまでだ。」

『だって、おかしいですよ。顔が変だからって、コーヒー入れなおすようになんて・・・・』

「何も、変じゃないぞ。いいか。よく聞けよ。気持ちが入っているものといないもの、それは、受け取った人間にしか分からないから。
お前が、見た目だけ取り繕っても、外から見れば、すべてがわかるんだ。
コーヒーに関しては、大げさかもしれないが、相手の気持ちを考えてから行動に移すんだ。いいな！！」

『はい。すみませんでした。』


なんか、すっごくまともなこと言われたような気がする。。。

もしかしてイイ人？　　　な、わけないか・・・
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