愛しき人
『課長。おはようございます。今、コーヒー入れてきますね』

「おう。おはよう頼むよ」



・・・・・・・・


『課長、コーヒーどうぞ』

「ありがとう。・・・うまいな・・・」

『課長。いつも同じセリフですね。』

「セリフか。でも、本当のことだから。」

『それなら、うれしいです。課長にそんなこと言ってもらえて』

「そうか・・・」

『そうですよ。さっ仕事しちゃいましょうね。今日で最後ですから・・』

「最終日だな」

『はい。』


・・・仕事を淡々とこなし、定時となった・・・

『課長、定時ですが、何かありますか?』

「時にない。おつか・・」

『課長??』

「片瀬。今日夜暇か?時間あれば、飲みに付き合えよ」

『はい。予定はないので、お伴します。ちょうど、おなかも減ったし・・』

「じゃっ、行くか。」


二人で社をあとにして、近くの料理屋に入った。

そのお店は、おふくろの味を出してくれるような小料理屋のようなもの。
お酒も飲めて、個室のように仕切られているので、くつろぐことができる初めて来たお店だった・・・

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