愛しき人
タクシーの中で、私の携帯がなった。。

『もしもし・・・あっ。お兄ちゃん』

「おー。みさきか?」

『うん。どうしたの?』

「ちょっと厄介なことが起こった・・・」

『何?』

「会ってはなしたい。今どこ?」

『タクシーの中』

「じゃあ。お前のダミーの家まで来てくれないか」

『わかった・・・』



・・・・・・・・・・・・・

タクシーが到着した・・・
そこに兄がいた・・・


『おにいちゃん・・・』

「あっ。」

『あっ。この方、私の上司で高橋課長・・・』

「はじめまして。美咲の兄です」

「はじめまして。一緒に仕事をしている高橋です」

『お兄ちゃん、何?厄介なことって・・・もしかして、昨日の事?』

「いや、違う・・・」

『じゃぁ何?』

「高橋さんがいる前では・・・」

『何?』

「お前、真人って男知ってるか?」

『真人!!!知ってるっていうか元カレだけど・・・』

「そうか・・・」

『まさとのことなら、高橋課長も知ってるよ』

「そうか・・・」

「どうしたんですか?」。。。課長

「そのまさとという男が、今日、オレのところにやってきた・・・」

『何で・・・』

「オレが、美咲の兄きで、弁護士をしていると知ったからだそうだ。。」

『意味分んない・・・』

「そういうことですか・・・」。。。課長

「高橋さんは察しがいいですね」

「ええ。私のところにも来ましたから・・・」

『えっ。どういうこと?』

「結局、お金ですよね」。。課長

「はい。そのようです。わたしのところに来て、弁護士の妹が、こんなでいいのかと言われました。」

「そうですか。わたしのところには、部下に手を出しておいてと言われました・・・」

『私そんなの知らないよ・・俊哉なんで言ってくれなかったの?』

「美咲がいらん心配をするから・・・」

『そんな・・・』

「美咲。お前はいい相手をみつけたね。」

『おにいちゃん・・・・』

「高橋さんは人間としては信頼できる人のようだな」

「そう言ってもらえて、ありがとうございます」

『真人のことどうしよう・・・』


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