桜花舞踊と男と女
女と一緒に桜になったら、おそらく自分は消えてしまうだろう。

そう思って、ただ黙りこくっていた。


薄紅色が舞い踊る。


桜は見ていて飽きなかった。

女も見ていて飽きなかった。



ああ、だからか。

そう考えて、初めて気が付いた。


だから自分は、この女に惹かれるのだ。



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