∮ファースト・ラブ∮
麻生先輩の思い出は、すでに記録されているんだ。
だったら……だったら……次は、あたしが麻生先輩に楽しい思い出を記録させる番だ。
うん。
そうだね。
「あいちゃん。
ありがとう。
あたし、やってみる。
麻生先輩を想い続けるよ!!」
この体が消えてしまう最後の最後まで…………。
「そうだよ!!
それでこそ、あたしの友達!!」
ポンっと両肩を叩いてあいちゃんは元気付けてくれた。
やっと……やっと胸のつっかえが消えた。
気がつけば、あいちゃんと笑いあっていたんだ。
ほんとうの笑顔で………………。
「あんたの骨くらいは拾ってあげるよ」
あいちゃんは、笑ってそう言った。
うん。
ありがとう。
やるだけやってみるね。