∮ファースト・ラブ∮
でもでも、このままじゃ、やっぱり離れることできないよ!!
「せ、先輩!!
あ、あの!!」
置いていこうとしてごめんなさい。
謝ろうとした時だった。
はれ?
急に視界が動いた。
コケッ。
つま先に何か障害物が引っかかったと思ったら…………。
べったん!!
「ぐわっは!」
地面に向かって顔から大きくダイブしてしまった…………。
足元を見れば、小さな石っころが転がっていた。
は……はずい。
なにこれ……。
先輩、どうにか見てませんように!!
願いながら見上げれば、
案の定、先輩があたしを見下ろしていた。
「手鞠?
…………大丈夫?」
しゃがみこんで心配してくれてるんだけど、
口元が笑っていた。
神さま…………あたし……ここで泡になって消えたいデス…………。