Beautiful Butterfly
***


一人きりになった部屋のベッドには、微かなぬくもりと、キミの残り香が感じられる。


窓の外の闇にはまだ雨が降り続き、一定のリズムを刻むその雨音だけが部屋に響いている。



こんな夜は、“雨だれの前奏曲”の静かで退屈なメロディーが頭の中から離れないんだ。



本当はそんな悲しい旋律など好きではないのに

どうしてか、ふと口ずさむメロディーはいつも悲しい曲ばかりだ。

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