Beautiful Butterfly
「ネオって時々そうやって、意識がどっかに飛んでいくことがあるのよね。

返事はしてくれるんだけど、まるでうわの空。意識はどっかに行っちゃってる感じなの。」


花音はそう言って、困ったようにほほ笑んだ。


そんな花音の表情に、僕はどうしたらいいかわからず

小さく、苦笑した。




僕たちの視線の先の、水槽の前には、いつしか小さな子供たちが群がっていた。


元気な声をあげ、無邪気に魚を指差しては、笑い声をあげる子供たち。


そんな子供たちを追いかけるように、若い夫婦が水槽の前にやってきた。

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