愛から2番目
「大丈夫。どうしたの?急に。何かあった?」

「いや、特になんにもないんだけど…最近、奈月とちゃんと話せてないなと思ってさ。」

「毎朝会ってるじゃない。」

「土日は会ってないよ。」

「そうだけど…。」

「だろ?」

二人してふきだして笑ってしまった。

確かに涼とゆっくり話しをするのは久しぶりだ。

いつも朝の電車を待っている2、3分だけの会話だからたわいない事しか話せない。

「最近どう?彼氏とはうまくいってんの?」

「あぁ。この前別れた。」
「えぇ!?だってまだ一ヶ月もたってないじゃん!!」

「うん。でも、始めから好きじゃなかったし、涼が付き合ってみたらって言ったんだよ?」

元彼と付き合おうか悩んでた時、涼は私に言ったのだ。

“一回付き合ってみたら?とりあえずさ。”

その言葉にどれだけ傷ついたか涼は知らない。

私の気持ちを知らないんだからしょうがないんだけれど、それでも、止めてほしかったのだ。

「それはそうだけど…。じゃあ、おれがやめろっていえば付き合わなかったわけ?奈月が自分で決めたんだろ。」

さすがにムッとした。

「だめだったんだから仕方ないでしょ。やっぱりダメなのかな。自分に嘘つくのって。」
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