愛してます。愛してください。愛してるから。
「別に、食べれないわけじゃないんだ。ただ量が食えないだけで……。」


「じゃあ、なんで今吐きそうになってんのよ。」


「思ったよりも甘かった。絶対に千夏の嫌がらせだ。絶対にそうだ。」



ぶつぶつ文句を言ってる龍夜を放っといてケーキを食べることにした。
ケーキが甘くて食べれないなんて…。
考えただけでも悲しくなるわ…。



「ごちそうさま。」


「え?もう食べ終わったのかよ。」


「うん。早く食べちゃいなよ。」


「お…おう!!」



そう返事をすると苦戦しながらケーキを食べていた。
龍夜がやっと半分を食べたところで看護婦さんが入ってきた。



「あら?龍夜くん来てたのね?」


「あ、はい。」


「ラブラブねぇ?龍夜くん?桜ちゃんのこと守らなきゃダメよ?」


「もちろん、守りますよ。なんてったって桜は俺にとって宝ですから。」


「頼もしいわ~♪」


「看護婦さん?何か用があって来たんじゃないですか?」


「あぁ!!そうそう!!桜ちゃん検査よ~♪」


「はぁい。」



龍夜はケーキに苦戦しながら心配そうに私を見ていた。
私がニコっと笑うと、「行ってこい。」と言って頭を撫でてくれた。



「行ってきます。」


「おう!!早く帰ってこいよ?待ってるからな。」


「うん♪」



早く行って帰ってこようと看護婦さんと早歩きで検査室に向かった。
検査は簡単で血液検査だけだった。

早く終わった私はまた早歩きで部屋に戻っていた。
エレベーターが上で止まっててなかなか下りてこないから階段で行くことにした。



「ちょっと待ちなさいよ。」


「え?」



階段を上っていたら後ろから声をかけられて振り返ると女の人が3人立っていた。



「あの、何か?」


「あなた、龍夜くんの彼女よね?」


「え…。あ、はい。」


< 17 / 34 >

この作品をシェア

pagetop