愛してます。愛してください。愛してるから。
龍夜side~



「ご臨終です。」


「ありがとうございました。」



医者に頭を下げて桜の傍に行く。



「桜…。」



優しく頭を撫でて額とまだ温かい唇にキスを落とす。



「俺も…すぐに行くからな。」



約束を果たす前に千夏に会いに行こう。
そう思い千夏の部屋に歩いていった。



コンコンッ。



「はい。」


「よぉ…。」


「龍夜…。」



千夏は俺が現れたことに驚いたのか、ビックリした顔をしていた。



「桜は?」


「さっき死んだよ。」


「…そ…っか。」


「あぁ。」


「桜が死んだってのにやけにいい顔してるじゃない?」


「まぁな?」


「なに?新しい女でも出来たの?」



そう言う千夏はきっと分かってるんだと思う。
これから俺がすることを…。



「違うさ。これから生涯桜だけを愛し続けるって誓ったばっかだしな?


千夏には礼を言いに来た。」


「礼を?」



不思議そうな顔をして俺の顔を見る千夏は微笑みの中に悲しさが混じっていた。


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