愛してます。愛してください。愛してるから。
「あぁ…。
千夏がいなかったら大切なことに気づかなかった。
ありがとう…。


千夏とは軽い気持ちで付き合ったけど、千夏はいい奴だったよな?」



そう話す俺を見て笑って言った。



「今更気づいたの?」


「いいから黙って聞けって。

千夏…。お前はいい女だよ。
俺みたいな分からず屋なんかよりもいい男と付き合えよ?


桜と恋人になれたのも幸せになれたのも愛される意味と愛する意味を知るきっかけをくれたのも、桜を助けてくれたのも千夏のおかげだ。


ずっと感謝してる。
桜も感謝してた。


千夏…。」


「っ…。な…なにっよぉ!」



千夏を見ると泣きながら聞いていてくれた。


やっぱり千夏はいい女だよ。


そう思いながら千夏を見つめた。


千夏はこれから俺がやることを黙って見ていてくれる。



「千夏…ありがとう。
頼みがあるんだ。」


「なに?」


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