初デートは二人きりで?
「あ、あの…先輩…っ」


「ん……んんー…?」



先輩はうっすらと目を開けると、ぽけーっとしながら私を見た。



「えっと…その…」


「…雪乃ちゃん?」


「こ、これ…っ」



私はそう言うと、先輩の目の前にあのチケットを差し出した。


「なーに、これ…」



先輩はぱちぱちと瞬きを繰り返してから、私の手からチケットを取って見る。


そしてしばらくの沈黙の後、パッと先輩の目が見開かれた。



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