初デートは二人きりで?
【夏輝side】


「さすが…人がいっぱいですね…」



俺らの目の前には長蛇の列。

列の先にはこの遊園地で一番人気のアトラクション。


雪乃ちゃんは大勢の人と響いてくる絶叫を聞きながら、感心したように呟く。


「ちょっと待つことになるけど大丈夫?」


「あ、はい。先輩がいれば楽しいですし」



雪乃ちゃんはそう言いながらふんわりと微笑む。


あぁぁーもう…。

なんでこんなに可愛いかな…。



ちらりと今日の雪乃ちゃんを見てみると。


いつもはストレートな長い髪を、今日はふんわりと巻いて俺があげたシュシュで横にまとめてる。

しかもうっすらメイクまでしてて、余計に可愛くなってて…。




若干、俺の我慢が危ういんです。




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