初デートは二人きりで?
(…っ、顔、熱い…!)
一瞬にして赤くなった顔。
鏡で見なくともわかるそれに、比例するかのように胸の鼓動も速くなっていく。
「あ、あの…っ、先輩…」
「…離さないから」
「…!?」
私が言おうとした言葉を否定の形で返してきた先輩。
真剣みを帯びたその声は、思わず背中がゾクッとするほどで。
「せ、せんぱ…」
「…妬いた」
「……え?」
「……雪乃ちゃん見てた男に…妬いた…」
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