初デートは二人きりで?
「ほら、みんなでパレード見て帰ろー♪」


「…なんちゅう気ままな妹や…」


「これからさゆりには気をつけなきゃ…」



さゆり先輩は明るくそう言うと、スタスタと一人で先に歩いていく。


そしてその後を安西先輩たちが文句を言いながらもついていって。



「夏輝先輩…?」



私を抱き締めたまま、動こうとしない夏輝先輩をチラッと見る。


できれば早く離して頂かないと、私の心臓が大変なんですけど…。



すると夏輝先輩は「しーっ」と人差し指を口に添えて。


「…さっき邪魔されたから」



そっと優しく、

甘いキスをした。




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