アフター・スクール
恋人未満
あたしたちの夏は終わった。
最後の大会、惜しくも準優勝で幕を閉じた。
千昭たち、野球部も準優勝だったらしい。
惜しかったけど、悔いはなく終われた。
受験勉強、学年全体がそんな雰囲気だ。
あたしはというと、正直言って勉強する気にはなれなかった。
柚紗と和泉を玄関まで送り、千昭とふたりで残っては、キャッチボールをして遊び、部活に顔を出しに行ったりした。
「勉強なんてする気がおきねえっつーの」
「激しく同意~。しかもこの糞暑いなか無理っしょ」
「だよな!やっぱ翔は俺の気持ちがわかる!」
なにそれー、馬鹿じゃん。そう言いながら、キャッチボールを続けた。