アフター・スクール
「翔ってさあー……」
ポテトをかじりながら柚紗が小さな声で言った。
「ん?何?」
「いや、やっぱりなんでもない」
へへっと笑って柚紗はまたポテトをかじり始めた。
そう、それならいいんだけど。その言葉はジュースと一緒に喉の奥に流れていった。
なんだか少し、嫌な感じがした。
やだ、何これ、今日本当おかしい。
こんなの、あたしじゃないよ。
嫌な気持ちを消すためにジュースをどんどん喉の奥に流し込んだけど、もやもやが消えることはなかった。