アフター・スクール
LOVE


家に着き、ソファにもたれこんだ。


なんか今日は疲れた。
好きな人をカミングアウトされるのって、あんなに緊張するんだ。


もしかしたら、あの子らも?
あんなふうに緊張して、それでもあたしに言いに来た?


ううん、正直あの子らはどうだっていい。


それより、だ。


あんなふうに言われるあたしを柚紗は隣でずっと見ていた?


『付き合ってるの?』
『本当お似合いだよね』


その言葉は、誰に向けられていた?


本当に千昭のことが好きな柚紗じゃなくて、あたしだ。
全部全部、あたしに向けられていた。


柚紗はどんな気持ちだったんだろう。


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