アフター・スクール


「翔、和泉くんから電話」


母から受話器と受け取り、電話に出た。


「もしもし」
『あっ小鳥遊?今からおまえんち行っていい?』
「は?」
『ってか、もうほとんど目の前にあるようなもんだけどさ』
「えーっ、昨日のうちに言ってよ」
『いいじゃんいいじゃん。昨日は言いにくかったしさ』


とりあえず行くわ、そう残して一方的に電話をきられた。


なにが言いにくかったのかは知らんけど、まあいいとしよう。
てか、本当いきなりだ。


インターフォンが鳴り、玄関を開けた。
目の前にいるのはひとり、和泉だけだった。


「あれ、ひとり?」
「うん、千昭がいなくてごめんねー」
「いや、別にそんなつもりじゃないけど」


それにあいつが来るとベビースターが散らばるんだよな。


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