アフター・スクール


「なあ小鳥遊ー。ここわかんない」
「ん?あー、そこはね……」


千昭と和泉がうちに来て、もう2時間経った。
ポテトチップスは空になり、用意したコーラはすでに氷が溶けて水っぽくなっていた。


千昭はというと、漫画を読み続けていて一言も発しない。
それ友達から借りた少女漫画なんですけどもー。


「小鳥遊、あっついー」
「あっついんならベタベタ触んな!」


バサッ


音のしたほうを向くと、千昭の手の中にあった少女漫画が床に落ちていた。


「ちょっと、それ友達から借りたのなんだけど」
「わりぃ、弁償するよ」
「そういう問題じゃないんだけど」


なに、千昭。今日様子おかしいよ。

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