アフター・スクール
3年生最後の大会に向けて、部活は熱を増していった。
「先輩おつかれさまっす!」
「みんな気をつけて帰れよ」
外は暗くなり始めていた。
電柱に光が灯り始める。
こうして部活に力を入れていられるのも、あと少し。
野球部とソフト部の間にあるフェンスに人影がいた。千昭だ。
「翔、部活終わった?」
「終わったよ。千昭たちはまだ?」
「いや、もう終わる」
だからちょっと待ってて、そう言って野球場へ戻っていった。