雪女
教室を出て、下駄箱へ向かう。
『……あたしに、関わらない方がいい』
「え……?」
あたしがしゃべったからなのか、あたしの言った事なのか……園部さんは驚いた顔をしていた。
「何で…?」
『………』
あたしは黙り込む。
すると、園部さんは笑顔で…
「…わたしが関わりたいから話し掛けてるだけ」
『―――ッ』
《…わたしが関わりたいから話し掛けてるだけ》
そう言われた瞬間……今まで我慢していた物が一気にあふれ出た感じがした。
「えっ、ど…どうしたのッ!?」
『…うっ、……っ』
涙が止まらなかった。
今まで自分から近づけなくて、
だから……人と関わる事を諦めていたのかもしれない。