神様が決めたこと
「はい、タオル。
めっちゃ濡れとるやん。風邪引かんようにな。」
そう言って、タオルを渡された。
とりあえず寒かったし、断るのもあれだから頷いてタオルをもらった。
「君ががあのドア壊したの??」
濡れたところをふいてると、赤髪に聞かれた。
嘘をついてもどうせバレるから、頷いた。
「どうやって??」
「……蹴りました。」
そう言ったら、目を見開いて驚いていた。
「凄いね。
あれを壊すなんて…」
そうしているうちに、表面上は拭き終わったから、タオルを返した。
「ありがとうございました。」
「ええよ。
てかまだ濡れとるやろ??服の中とか…
大丈夫なん??」
「はい。」
「まぁ、大丈夫ならええねんけど…、なんや心配やからそのタオルあげるわ。」
横に首を振る私に、無理やりタオルを押し付けた。