世界から僕が消える瞬間【完】
 ロコルが死んだとしてもエレクトロニーが悲しむことはない。



それを知っているのはロコル以外の人間だけ。それを今のロコルは知る由もない。



 エレクトロニー、エレクトロニー……。



翌朝には街で彷徨っていた野良犬の死体が、誰にも見取られることなくできあがっていると容易に予想ができるのは、ロコルが孤独だから。
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