3つのナイトメアー


は崖から突き落とされるようなショックを受けた。父に言われなくても飛んで


いったわよ。大好きな伯父さんの看病ができて幸せだった。薄情なあんたが寄


りつかなかったのは、返って好都合だったわ。あんたも知ってると思うけど、


伯父さんが驚異的に回復して自宅のマンションに一時帰宅を許された時があっ


たわね。美保子おばさんが看病疲れで倒れそうだったから、私一人が自宅で面


倒をみることになったの。その時よ、あの瞬間だけは一生忘れないわ。伯父さ


んがね、いきなり私に襲いかかってきたの。死ぬ間際の重病人とは思えないほ


どすごい力で。私、最初は必死で抵抗したの。でも到底力でかなわなくて、途


中から止めてしまった。伯父さんとこうなりたいって、潜在意識があったのか


もしれない。私達はフローリングの上で交わった。伯父さんは、華代ちゃん綺


麗だって、何度も言ってくれたの。その時ね、私、主人とは味わえなかった、


二十六年間生きてきて初めての、最高
< 157 / 208 >

この作品をシェア

pagetop