3つのナイトメアー
リベンジ篤の章
リベンジ 篤の章
二〇〇四年。
中学の校舎の屋上まで追い詰められた僕は、額に冷たい汗を滲ませながら恐
怖に震えていた。僕を囲むクラスメートの輪が次第に狭くなる。先導者である
クラス一腕っぷしの強い将太が、威嚇しながら嘲るように言った。
「お前、最近妙に色気づきやがって。若菜に気があるんだろうが!」
将太は、僕の携帯を取り上げて勝手に文字を入力して若菜に送信した。
件名。ぼくちん
本文。好きです、チューさせて下さい!
「返してよ~」
将太が、はやしたてながらクラスの男子に携帯をバトンタッチしていくの
を、