3つのナイトメアー
きた時、チラッと見てしまった、あなたの携帯の待ちうけ画面からです。そこ
には紛れもなく、九年前のこぼれんばかりの笑顔のあきらが写ってました。あ
の時、僕は後悔と懺悔の気持ちで一杯になって、叫びだしそうになったんだ。
僕が、九年前、あきらを結果的に死に追いやった張本人だと名乗り出ようとし
たのを、母が世間体が悪いと強引に止めて、事件をうやむやに揉み消したん
だ。僕は、それから一人殻の中に閉じこもって、ずっと母への憎悪を胸の中に
くすぼらせてきました。直接、暴力行為にでることが出来なかった分、家の中
の物を破壊することで、かろうじで精神の均衡を保っていました。石井さんが
あきらのお父さんだと知ったあの時、せめてこの罪深い母親を永久に葬り去る
ことで、あなた達親子に報いることができるんじゃないかと思っ