3つのナイトメアー
るくらいだから、あたしの体に相当ゾッコンだったはずよ。そして、今度こそ
邪魔な亜弓を葬り去るわ。子供のふりをしてね。
悪いことを企む時は、子供になりきることよ。だって、子供はどんな悪いこ
とをしても、決して罪にはならないんですもの。今のあたしみたいにね。
そうでしょ、刑事さん? ウフフフ。
「眩しい!」
あたしは、いきなりギラギラとした太陽の光をまともに浴びて、目を瞬かせ
た。
「ミ~ン、ミ~ン、ジ~、ジ~」
蝉の声が、こんなにも近くに、リアルにこだまする。
あれから、刑務所の中で何度も夏を迎えてきたけど、塀の中と外じゃ、こん
なにも感じ方が違うのね。冬はものすごく寒くて、夏は泣きたいくらい蒸し暑
かったけど、回りは、