3つのナイトメアー


風化されていった。なにしろ、あの日から一年後、あたしには大きな転機が


訪れたんだから。あたしに、パパと呼べる人が出来たんだ。大きなレストラ


ンを経営していてお金持ちのパパは、あたしに言った。


「これからは、何の心配もない。全て僕に任せて連いてくればいい。過去の


辛いことは忘れて未来だけをみつめよう。いいね?」


 あたしは、パパとお母さんとの三人で東京で新しい生活を始めた。その後


すぐ、ずっと働き詰めで体が弱っていたお母さんが死んでしまったけど、あ


たしにはパパがいたから淋しくなかった。それからあたしは、これまで欲し


くても手に入れられなかった、自分だけの贅沢は部屋や高級なお洋服、美味


しい食べ物が与えられて夢のような生活を送ってきたのよ。そう、あの子、


亜弓がやってくるまではね。亜弓は本名じゃないわ。あの子に似つかない可


愛い本名で呼んでやるのが嫌だから、わざと少女コミックのあたしの嫌いな


キャラ
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