3つのナイトメアー
あたしはパパを驚かせてやろうと、ドアから離れてすぐそばの木の陰に隠れた
の。
「どなた?」
パパが、来訪者を探してキョロキョロと辺りを見回している。
嫌だ、あたしがうんと苦労をかけたせいか、白髪が増えておじいちゃんみた
いになってる。これじゃ、まだまだ若いあたしと並んだら、親子みたいに見ら
れちゃうじゃないの。まあ、このくらいよぼよぼしてくれてた方が、御しやす
くて良いかもしれない。今度こそ、あたしだけに、たっぷりとお金を注いて潤
してもらいますからね!
「パパ、お待たせ」
あたしは、にっこりとほほ笑みながら、いきなりパパの前に飛び出したわ。
目を思いっきり見開いて固まってたパパが、やがて一言唸った。
「麻衣、お前、どうして?」
そんなに、お化けに遭ったみたいに怯えた