転校生くんと私。
教室がざわめく。
「え、なんで宮野さんが?」
「おい、宮野が何か言ってるぞ」
し、しまった‥つ、つい‥。
「あ、ほのか!同じクラスだったんだな。ラッキー!」
彼が言うと、
「え、え!?なんでほのかあの人と知り合いなのよ〜!!」
しーちゃんが聞いてきた。
しーちゃんだけではない。
「なんで宮野さんのこと知ってるの〜?」
クラスの女子たちも騒ぎはじめた。
「や、こ、これは‥」
なんて説明すればいいんだ‥
昨日本を買ってもらった人‥でいいのかな?
「はい、静かに!春川。改めて自己紹介しなさい。」
僕が考えてる間に先生が言う。
「あ、はい。俺、“春川春”(はるかわしゅん)って言います。よろしく。」
彼の自己紹介が終わると、
「なんだ、宮野と春川は知り合いなのか。ちょうど宮野の席の隣の席が春川の席だ。座りなさい。」
え、えええええ!?
隣の席!?
な、なんだか緊張する‥
「はい。」
彼は返事をすると、僕の隣の席に座った。