転校生くんと私。
放課後。
「ほのかー!かーえろっ♪」
しーちゃんが満面の笑みでこう言った。
うわー、こう見るとしーちゃんてやっぱり可愛いな。
「あ、ごめん。僕これから図書室寄らなきゃだから。」
「またー?もうっしょーがないなあ」
しーちゃんはそう言いながら帰って行った。
僕は図書室へ向かった。
今日読書できなかった分、しっかり読書しなきゃな!
図書室につくと、そこには春川春の姿があった。
「!?」
僕は驚いて何故か本棚の影に隠れてしまった。
「おーい、ほのか。ばれてんぞ。」
あっけなく見つかってしまったけれど。
「な、なんで春川がここに!?」
せっかく静かに読書しようと思ったのに!
すると、彼が。
「いや、静かに読書しよーと思ってさ。」
ははっと笑ってこう言った。
「で?ほのかは?」
「僕も同じ。」
僕も静かに読書したかったし。
「ほのかって僕っ子?」
「わ、わるいっ?」
僕は小さいころから僕っ子で、こればっかりは直らない。
すると
「いや、かわいーよ。」
そう言って彼は微笑んだ。