シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
・決心 櫂Side
櫂Side
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泣きながら芹霞は笑い…芹霞は背を向けた。
そして俺は離れていく。
此の世で最愛過ぎる女を犠牲にして、
我が身を守る為に。
嫌だった。
どうしても離したくなかった。
芹霞に諭され怒られ、現実を突きつけられて。
それでも俺は、芹霞を手放すくらいなら…久涅の元に置くくらいなら、勝負に負けてもいいと思ったんだ。
比較にならぬ程、芹霞が愛しくて仕方が無いから。
だけど…玲も煌も桜を思えば。
皆俺の為に身体を張って。
更に桜と煌の負傷は大きくて。
そんなあいつらの前で、勝負を放棄するわけにもいかず、では3時間で勝負に勝てる奇策があるかというば…俺には"切り札"しかなく。
俺の弱さが、切り札に対して…まだ躊躇させるんだ。
最後の最後まで、俺は藻掻くことが必要なんだとは、理解している。
その為には、俺は此の場から脱出しなければならない。
横須賀に、何よりもまず行かねばならない。
頭で判ってはいても、心が納得しなくて。
――芹霞ちゃあああん!!!
命の危険は無論…、俺は…芹霞に、他の男が触るのが嫌だった。
芹霞は、いつも俺の為に我が身を犠牲にするから、もしも最悪…身体の呈示と俺の命を保証を駆け引きに使われたら、きっと迷い無く…芹霞は身体を捧げるから。
芹霞の為の紫堂が、芹霞を滅ぼすなんて許さない。
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泣きながら芹霞は笑い…芹霞は背を向けた。
そして俺は離れていく。
此の世で最愛過ぎる女を犠牲にして、
我が身を守る為に。
嫌だった。
どうしても離したくなかった。
芹霞に諭され怒られ、現実を突きつけられて。
それでも俺は、芹霞を手放すくらいなら…久涅の元に置くくらいなら、勝負に負けてもいいと思ったんだ。
比較にならぬ程、芹霞が愛しくて仕方が無いから。
だけど…玲も煌も桜を思えば。
皆俺の為に身体を張って。
更に桜と煌の負傷は大きくて。
そんなあいつらの前で、勝負を放棄するわけにもいかず、では3時間で勝負に勝てる奇策があるかというば…俺には"切り札"しかなく。
俺の弱さが、切り札に対して…まだ躊躇させるんだ。
最後の最後まで、俺は藻掻くことが必要なんだとは、理解している。
その為には、俺は此の場から脱出しなければならない。
横須賀に、何よりもまず行かねばならない。
頭で判ってはいても、心が納得しなくて。
――芹霞ちゃあああん!!!
命の危険は無論…、俺は…芹霞に、他の男が触るのが嫌だった。
芹霞は、いつも俺の為に我が身を犠牲にするから、もしも最悪…身体の呈示と俺の命を保証を駆け引きに使われたら、きっと迷い無く…芹霞は身体を捧げるから。
芹霞の為の紫堂が、芹霞を滅ぼすなんて許さない。