シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
あたしが拒めば…
――…あいつを殺すぞ?
それは呪いの言葉のように、あたしの抵抗力を奪う。
櫂。
櫂。
――…あいつを殺すぞ?
あたしは…櫂を殺させるわけにはいかない。
あたしの為に、櫂を犠牲にはしたくない。
ならば――
あたしの採れる道は1つで。
――芹霞ちゃあああん!!
あたしは、
あたしは――。
――芹霞ちゃあああん!!
負けるな。
「例え身体があんたのものになろうとも…心はあんたのものにはならない」
泣くな。
「こんな身体でいいのなら。
玩具にして遊べばいいよ。
だけど心は――
あんたにはやらない」
一瞬――
久涅の顔が歪んだ気がした。
「どうして……」
漏れるのは、櫂によく似た掠れた声。
「どうして皆、俺を拒む……?」
それは何処までも悲哀に満ちて。
そう。
だから、あたしは――