シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
「どういうこと?」
「連れてってよ、横須賀に。
今こんな状況で…あたしは紫茉ちゃんや小猿くんに助けなんて求めない。
どうせ行くんでしょう?
あたしと煌を…連れて行って。
見届けさせてよ、煌と」
何か――
動く。
ちらっと見た。
ぼんやりと薄く開いた褐色の瞳。
あたしは慌てて上から身体を押し付ける。
言うな。
何も言うな。
「煌は戻ってこないんだもの。
煌…死んじゃったんだもの!!!
0時になったら…捨てられるんでしょ!!? それくらい…見守らせてよ!!!」
もぞもぞ、もぞもぞ。
何か言いたいのは判るよ。
だけどさ――
「連れて行ってよ、どっちの言い分が正しいのか…確認させて!!!」
だけど。
場所が悪いのは判るんだ。
判ってるよ。
だけど仕方が無いでしょう?
もぞもぞ、もぞもぞ。
まあ…凹凸だから丁度いいんだろうとも思う。
息苦しいのも判る。
もぞもぞ、もぞもぞ。
だからそこは――
「何で死んじゃったの、煌の馬鹿ッッッ!!!!」
あたしの胸なんだってば!!!
胸を含んだ口を動かすな!!!
変な動きするなッッ!!!
この変態エロワンコがッッッ!!!