シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
「どうだ? 目の前でお前が殺した…その娘を愛し、その姉に育てられた感想は? 急所狙いのお前のことだ、その首くらいとって見せたんじゃないか?」
「煌、聞かないで!!!!」
イケナイ。
私の中で警鐘がなる。
まだ…此処までならいい。
此処で止めさせておかねばならない。
「――本当…なんだ、そいつの言うこと。芹霞も桜も…知ってたんだ? つーことは…櫂も玲も…緋狭姉も……?」
力ない煌の声が響き渡る。
「俺…殺ったんだ、芹霞と…緋狭姉の親…目の前で」
からんと偃月刀が転がる音がする。
「そういえば…櫂も居たんだっけ? その場には…」
銀色氷皇の口が開くことに危惧した私は、裂岩糸を向けた。
「それ以上――
口を開くなッッッ!!!」
銀色氷皇の拳が…折れた肋骨の部分に入り、拳を回され――
「あ、あがっ……」
倒れ込む私に皇城翠が駆け付けた。
私はそれを払い、煌を見上げた。
「煌――
自分を見失うな!!!
誰1人として…お前を責めてはいない!!!」
そう。
そこが肝心な真実だということに、気づいて欲しい。