シンデレラに玻璃の星冠をⅠ


そうだよな、煌。


お前は、僕達を裏切ってなどいない。



お前は――

戦う為に行ったんだろう?


お前は――

身体を張ったんだろう?


そうしなければならない程の不穏な"何か"を、感じ取ったんだろう?


全ては、櫂との"約束"の為に。



僕とお前だって、付き合いは長いんだ。



お前の心、僕は受け取ろう!!!



「櫂ッッッ!!!

何が何でも…自力で、勝負に勝てッッッ!!!


その為に僕が…皆がいる。

決行するのは、まだ早い!!!!」


そう。


僕達にとって、大切なのは櫂を守ること。

そしてそれは芹霞を守ることに繋がる。


煌の心受け取った僕は、それでも"切り札"を使わせたくないと駄々を捏ねる頑固者だけれど。


頑固なのは…紫堂の血統。


上等だろ?



「諦めるな、櫂。

今から諦めるんじゃないッッッ!!!」



それはかつて――

赤き師匠から言われ続けられた言葉。


僕はその度に、這い上がってきた。


もがいてもがいて、未来を進んできたというのなら。


櫂。


必ず、突破口はあるはずだから。




"諦めるな"



その言葉を、今度はお前へ!!!




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