シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
「玲――…
お前…ッッッ!!!」
動揺したような緋狭さんの声が、少しだけ…僕に自信を持たせた。
少しでも…
緋狭さんの予想を覆すことが出来たのだろうか。
僕1人の力ではない。
一生懸命、"彼女"が…"繋いで"くれたから!!!
「桜が警護団と闘っていて。僕と櫂が居て。
もう1人が居ないことに、気づくべきでしたね。
"彼女"は脇役ではない。
彼女は…僕にとって主要人物でした!!!」
横では由香ちゃんが飛び跳ねている。
「この辺りの電力が異様に低いのは、僕に力を使わせたくない為によるものかどうかは判らない。
だけど――
媒介さえ見つけ、電力が解放されれば、僕の独壇場となる。
僕は…決して太陽のようには輝けないけれど、人工的な光の下では輝くことが出来る――それだけは自負しています」
僕の身体には力が漲る。
そして――
「消えろ、
金翅鳥(ガルーダ)!!!!」
僕から放たれる青い光は、やがて僕の限界を超えた白い光となった。
轟音。
かつてない程の、力の威力。
そして――
炎の神鳥の結界を壊した。
金色の光が――
僕の青白い光に包まれた時。
「見事だ、玲」
クアアアアアッッッ
金翅鳥(ガルーダ)は――
消え去った。