シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
幼稚園児かッッッ!!!
突っ込みたいのを我慢していたら、
「俺に答えさせようとするのなら、紫堂櫂の負けとして強制終了させる」
突如変わった声音。
酷薄めいたその顔は。
氷皇という名を抱く者の…非情な顔。
あたしなんか太刀打ちできない…強者の貫禄。
「判ったかな、あはははは~」
無性に腹立たしい笑いを付け加えて。
あたしの怒りは沸点寸前にて…どうにか留まっていた。
「ねえ芹霞ちゃん…
何をもって、カイクンの勝ちとみなしちゃう?」
そう問われたのは突然。
青い男は薄く笑っていた。
「"エディター"の条件はクリアした。何とか時間内にここら辺まできている。まだ汽笛は鳴っていない。
"仮に"、カイクンが此処に行き着いて、汽笛が鳴り終えるまでにお父さん処にいけたとして。
それは…カイクンにとっての勝ちになるのかな~?」
「はあ!!? 勝負だゲームだ言い出したのは、蒼生ちゃんでしょう!!? 今更何!!? ここまで追い詰めといて無効にする気!!?」
あたしはその胸倉を掴んで、ゆさゆさと揺さぶる。
「あはははは~。だってさ、ウジウジワンワンは制裁者(アリス)に行って」
どくん。
「サクラチャン重症。レイクンも体力の限界。皆犠牲になってばたばたと倒れて、カイクン1人で何が出来るんだろ。手足もがれたカイクンが、以前のような力を復活して、発揮できる環境にあると思う?」
何で――
「あの場に居ないあんたが、煌のこと知ってるのよ!!!?」
「お口、チャ~~ック!!!」
くっそ~ッッ!!!