シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
 

幼稚園児かッッッ!!!


突っ込みたいのを我慢していたら、



「俺に答えさせようとするのなら、紫堂櫂の負けとして強制終了させる」



突如変わった声音。

酷薄めいたその顔は。


氷皇という名を抱く者の…非情な顔。


あたしなんか太刀打ちできない…強者の貫禄。



「判ったかな、あはははは~」



無性に腹立たしい笑いを付け加えて。


あたしの怒りは沸点寸前にて…どうにか留まっていた。



「ねえ芹霞ちゃん…

何をもって、カイクンの勝ちとみなしちゃう?」



そう問われたのは突然。


青い男は薄く笑っていた。


「"エディター"の条件はクリアした。何とか時間内にここら辺まできている。まだ汽笛は鳴っていない。

"仮に"、カイクンが此処に行き着いて、汽笛が鳴り終えるまでにお父さん処にいけたとして。

それは…カイクンにとっての勝ちになるのかな~?」


「はあ!!? 勝負だゲームだ言い出したのは、蒼生ちゃんでしょう!!? 今更何!!? ここまで追い詰めといて無効にする気!!?」


あたしはその胸倉を掴んで、ゆさゆさと揺さぶる。


「あはははは~。だってさ、ウジウジワンワンは制裁者(アリス)に行って」


どくん。


「サクラチャン重症。レイクンも体力の限界。皆犠牲になってばたばたと倒れて、カイクン1人で何が出来るんだろ。手足もがれたカイクンが、以前のような力を復活して、発揮できる環境にあると思う?」


何で――


「あの場に居ないあんたが、煌のこと知ってるのよ!!!?」


「お口、チャ~~ック!!!」


くっそ~ッッ!!!
< 1,158 / 1,192 >

この作品をシェア

pagetop