シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
テレビからはZodiacの曲が流れている…。
だけど紫茉ちゃんが顔を向けたのは、簡易補修が終わったばかりの壁で。
櫂達も男も…紫茉ちゃんの動きを黙って見つめていて。
そして――
櫂があたしを、男が紫茉ちゃんを引き寄せ、玲くんが由香ちゃんをテーブルの下に押し込んで青光を纏い、煌と桜ちゃんが武器を顕現するのがほぼ同時だった。
ドガアアッッ!!!
直したばかりの壁が壊され、そこから出てきたのは、白い服を着た…
「自警団!!?」
5.6人の男達。
しかし――
何か雰囲気が違う。
殺気だ。
不可解な"風紀委員"ではない。
「違う芹霞、自警団とは服が違う。
あれは…黄幡会(おうばんかい)の…」
どくん。
黄幡会がどんな処で、どんな服を着ているのか判らないけれど。
1つ判ることは。
どくん。
――ぎゃははははは。
あれは…制裁者(アリス)の服だ!!!