シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
・振分 煌Side
煌Side
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俺が黒髪――。
僅かな期待を抱いた。
俺がもし、櫂のような色になれたら。
俺からもし、安っぽい橙色が無くなって、それなりに見れる顔になったら。
芹霞は俺を見てくれないだろうかと。
誰かに追従しているワンコじゃなく、喧嘩してばかりの幼馴染ではなく、芹霞を愛する1人の"男"として。
――暫く口利かないッッ!!
芹霞の無視は正直かなり辛い。
完全な俺の嫉妬。
完全な俺の独占欲。
俺だけが持てる唯一の優越感、それを守りたかっただけ。
欲求不満のガキの駄々は、芹霞に正論かざされてすっぱり斬られた。
そんなつもりはなかったのに、櫂や玲、桜達に酷い態度とっちまって。
それに気付いて焦れば焦る程、言い訳がましい言葉が空回りして。
自己嫌悪に陥ったら、鬼神桜に怒られた。
そんな俺を優しく迎えてくれた櫂は、やっぱり俺を見捨てない大事すぎる大好きな幼馴染で、思わず泣いて抱きついてしまったけれど、その櫂に諭されて…芹霞が俺を許したっていうのはまた複雑で。
いつもだ。
俺が謝罪しても聞く耳持たない癖に、櫂の言葉には耳を貸す芹霞。
玲にも、噛み付くことなく、至って従順だ。
俺だけなんだ。
"絶交"とか"無視"とか。
ここまで格差をつけられると、"待つ"だけは辛くて。
俺のものだと、触れて…マーキングしたくて仕方が無いのに、
――盛るな、馬鹿犬ッッ!!
俺…男なんだよ。
好きな女に触れたい、欲しいって思うの…当然なんだぞ?
俺…香水女に、手出してねえんだぞ?
お前だけだと…禁欲してんだぞ?
お前だけ…なのに。
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俺が黒髪――。
僅かな期待を抱いた。
俺がもし、櫂のような色になれたら。
俺からもし、安っぽい橙色が無くなって、それなりに見れる顔になったら。
芹霞は俺を見てくれないだろうかと。
誰かに追従しているワンコじゃなく、喧嘩してばかりの幼馴染ではなく、芹霞を愛する1人の"男"として。
――暫く口利かないッッ!!
芹霞の無視は正直かなり辛い。
完全な俺の嫉妬。
完全な俺の独占欲。
俺だけが持てる唯一の優越感、それを守りたかっただけ。
欲求不満のガキの駄々は、芹霞に正論かざされてすっぱり斬られた。
そんなつもりはなかったのに、櫂や玲、桜達に酷い態度とっちまって。
それに気付いて焦れば焦る程、言い訳がましい言葉が空回りして。
自己嫌悪に陥ったら、鬼神桜に怒られた。
そんな俺を優しく迎えてくれた櫂は、やっぱり俺を見捨てない大事すぎる大好きな幼馴染で、思わず泣いて抱きついてしまったけれど、その櫂に諭されて…芹霞が俺を許したっていうのはまた複雑で。
いつもだ。
俺が謝罪しても聞く耳持たない癖に、櫂の言葉には耳を貸す芹霞。
玲にも、噛み付くことなく、至って従順だ。
俺だけなんだ。
"絶交"とか"無視"とか。
ここまで格差をつけられると、"待つ"だけは辛くて。
俺のものだと、触れて…マーキングしたくて仕方が無いのに、
――盛るな、馬鹿犬ッッ!!
俺…男なんだよ。
好きな女に触れたい、欲しいって思うの…当然なんだぞ?
俺…香水女に、手出してねえんだぞ?
お前だけだと…禁欲してんだぞ?
お前だけ…なのに。