シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
「団長なら…櫂様を守れる。
ならば、私達に指示頂きたいのです。
どんな命令があろうと、必ず櫂様に攻撃はせぬように、守るようにと!!」
私は――
「櫂様は昔…ただの使い捨ての警護団の私達に、優しい声をかけて下さいました。
私達にとって雲上人であるのに、労(ねぎら)いの言葉をかけて下さいました。
それだけで、私達は――。
団長、私達は…私は、一切動けぬのです!!!」
見誤っていたのだろうか。
「紫堂の"権力"に雁字搦めになりすぎて、団長のような意志を貫けない。ならば!!! 強い団長がいて下されば!!! 私達は…櫂様を傷つけずに済む!!」
だけど、私は。
「私は、常に櫂様と共にある。
一時たりとも、演技であっても、櫂様の敵にはなるつもりはない」
私の心は、櫂様に絶対服従だ。
仮でも、櫂様を裏切れない。
裏切りたくはない。